百億の昼と千億の夜

私が影響を受けた書物について書くシリーズの今回は光瀬龍著「百億の昼と千億の夜」です。ちなみにキャッチ画像は当麻曼荼羅 で作品とは関係ありません。

現在でも早川書房から電子版と書籍の両方で購入することができます。SFマガジンに連載が始まったのが1965年12月号からのようなので、まさに私と同じ年齢です。

この作品を初めて読んだのがいつだったのかハッキリと覚えていないのですが高校生の頃だったかもしれません。

現在では萩尾望都さんによるコミックのほうが有名かもしれませんが、小説を読んだ当時はコミック版のことは知らなかったです。もしかするとコミック出版前かもしれません。

星新一さんのショートショートなどからSF小説を読み始めていた私にとって何より衝撃だったのは、それが描いている時間の長さ、地球の誕生から56億7千万年後に現れる弥勒、1兆年を生きているという転輪王。
それが描いている空間の小さな(原子の)世界から大きな(宇宙の外側)世界までのスケール。
それに登場するプラトン、ブッダ、イエス、阿修羅、弥勒のように西洋的なものと東洋的なものの交わり。

私が西洋、東洋問わず歴史や地政学的なものあるいは思想など、人間世界の成り立ちに興味を持つようになったことは明らかにこの作品を読んだことがきっかけです。

もしかするとコンピュータに興味を持ったこともこの作品を読んだことからかもしれません。

もうすでに半世紀を超えてしまっていますが、今でも古びていない作品だと思います。

終わり

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この記事を書いた人

弊社代表取締役です
18才からプログラミングを仕事にしてきました
紙の本と歩くことが好きです

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